AIDA アイーダ

2009年8月29日-9月14日
 東京国際フォーラム ホールC
2009年9月18日-10月4日
 梅田芸術劇場

演出・脚本: 木村信司
作曲・編曲・音楽監督: 甲斐正人

CAST
アイーダ 安蘭けい
ラダメス 伊礼彼方
アムネリス ANZA/ファラオ 光枝明彦
アモナスロ 沢木 順/ウバルド 宮川 浩/神官 林アキラ

エジプト兵士
 KENTARO(メレルカ)/角川裕明(ケペル)/乾あきお(伝令)/ひのあらた
 中尾和彦/橋本好弘/青山航士/加藤貴彦(伝令)/饗庭大輔
 水越友紀/遠山裕介
エチオピア人・エジプト兵士
 小川善太郎/附田政信
エチオピア人
 杉野俊太郎
エチオピア囚人
 家塚敦子/伽藍琳/岩崎亜希子/小林風花
エジプト女官
 陽色萌/栗原朗子/金城尚美/本多加奈/武藤歌奈子

DVD
品番: TCAD-276
収録日: 2009年9月7日 東京国際フォーラム ホールC
収録時間: 154分 定価: 8400円
お問い合わせ: 宝塚クリエイティブアーツカスタマーセンター
tel.0797-83-6000(水曜休10:00~17:00)
 

MEMO

 宝塚の元男役スター、安蘭けいさんの退団後主演第一作として大変な話題になりました。ほぼ同時期にオペラやブロードウェイ版ミュージカルの日本語版が上演され、アイーダ競演のような感じでしたが、なにか仕掛けがあったのでしょうか。
 全体的な印象としては歌の比重が大きいのですが、舞台いっぱいに躍動する一幕終盤の「凱旋」とニ幕序盤の「戦後の宴」の男性アンサンブルによるダンスは大きな見どころでした。
 この作品以外にもオペラを題材としたオリジナル作品を宝塚歌劇団に書き下ろしている、甲斐正人さんによる音楽とともに、青と金色の衣装をまとった青山さんたちの精悍さと躍動感に満ちたダンスが舞台上に広がると、日本のパフォーミングアートの力強い息吹が感じられ、宝塚仕込みの華やかな舞台が一層いきいきと輝くようでした。関西方面のみでテレビ放映された特別番組でも、男性が入ることによって厚みや迫力が出たとのお話で「男性」側ファンとしてはとても嬉しかったです。
 この公演期間中は、ちょうど阿修羅像が広く公開されていたんですが、エジプト兵士に扮した青山さんが祈る姿は、戦いに明け暮れる阿修羅像と重なるほど、端正なバランスの黄金比を作っていたと思います。





 オペラ『アイーダ』の物語をベースに日本で創り上げられたこのオリジナルミュージカルは、当初ダンスシーンが予定されておらず、オーディションも一人三十分をかけて歌とお芝居だけ、それを演出の木村信司先生が選考されたそうです。「ダンスなし」なんてファンとしては驚きなんですが、青山さんは得意のダンスがなくても通用するのか試してみたかった、とお茶会でお話しされていました。
 が、稽古が進むにつれて「男性のダンスを入れてみよう」という話になり、あの「凱旋」や「戦後の宴」のシーンがつくられたそうです。木村先生は「男性が声を上げたり、踊るって素晴らしいなあ」と、毎回のように「ありがとう」の言葉とともに熱く激励されたとか。演じる側もやりがいがありますよね。
 そして大千秋楽での舞台あいさつでは、木村先生が「裏方を代表して」と前置きされ、最上のものなどどんなに求めても存在しないと思ってきたけれど、このカンパニーとともに作品を作り上げて、「最上の情熱」というものはあり得ると思った、と謙虚に、そして情熱的に語られていたのがとても印象的でした。
 また、この作品はエジプトが舞台ということで、兵士役の男性アンサンブルが役作りのために日焼けと筋トレに取り組んだことも話題になりました。もともと一部の無駄もなくボクサー体型に絞り込まれた青山さんがさらに鍛え上げたのですから、その精悍さはほれぼれするほどでした。DVDでは・・・そうですね~、実物の7-8割くらいの感じで写っているでしょうか。やはり舞台でこの目で見る、ってかけがえのない時間なんですね。
 東京公演開幕後、関西方面でのみ放映された特別番組では、日焼けに打ち込む(?)男性陣に交じってなんと木村先生がシャツを脱いで上半身裸になるという一場面が。カンパニーの結束の固さ、熱い雰囲気を伺い知るエピソードになりました♪